メス猫を飼っている飼い主さん。
避妊手術をしなきゃなぁとは感じているものの、【手術】というフレーズを聞くとなんとなく怖いと感じてしまいますよね。
実は避妊手術、そこまで心配するほどではない簡単な手術なんですよ。
今回は飼い主さんに、イメージをとってもらうべく
- 動物看護士時代の経験を踏まえて避妊手術の流れ
- 我が家のはんぺんが手術をしたときのお話
- 避妊手術のメリット・デメリット
この3点お話しします。
ぜひ検討中の方は、参考にしてくださいね。
手術前のなかなか見られないところも載せたから、苦手な飼い主さんは画像をスルーしてにゃ。
Contents
猫の避妊手術の流れを知ろう
先に、猫の避妊手術の流れを知っておきましょう。
- 手術したい旨を伝え手術日と術前検査日の決定
- 手術前1週間以内に術前検査する
- 手術前は絶食絶水
- 手術前検査をする
- 手術前処置
- いざ手術
- 術後覚醒観察
- 病院にお泊り
- 次の日帰宅
細かく書きましたが大体どの病院でも同じ流れが多いです。
ではひとつずつみてみましょう。
手術日と術前検査の説明
避妊手術しよう!と決めたらまずは獣医さんに相談します。
病院に来て相談してくださいという病院と、電話で手術の予約ができる病院があります。
1度もその病院に行ったことがない場合は、電話で受け付けできない事があるのでまずは相談してみると良いでしょう。
術前検査
術前検査は、大体手術日の1週間前には行います。
動物病院によって術前検査の項目は違いますし、術前検査は手術当日に行うのみの病院もあります。
手術前検査の有無によって、避妊手術トータルの金額の差がかなりあります。
筆者が働いていた動物病院はきっちり術前検査をおこなう病院だったので、以下の検査していました。
- 身体検査
- 血液検査
- 心エコー
正直他の病院では、ここまでやらない場合がほとんどです。
高齢猫の場合は、追加検査することがあります。
手術前日の絶水・絶食
避妊手術は、麻酔をかけて眠らせた状態で手術するため絶食と絶水します。
ご飯は前日夜0時、お水は当日のみ絶水する病院と絶水は不要の病院があります。
獣医さんから説明を受けるので忘れずにご飯をさげましょう。
絶食していないのに避妊手術すると、麻酔をかけた時に無意識に吐いてしまい誤嚥する可能性もあります。
万が一間違えてあげてしまった場合は、必ず動物病院に伝えましょう。
もちろん、おやつもあげちゃダメだにゃ。
手術当日検査する
手術当日は必ず検査します。
検査の種類は動物病院によって違いますので動物病院にまかせましょう。
基本的に血液検査は必須です。
検査項目が多い病院では
- 血液検査
- 胸部レントゲン
- 心電図
します。
検査結果によっては、手術が延期されることも。
その場合は再度日程を改め再検査になる場合と、治療して数値がよくなってから避妊手術をおこなう場合のどちらかです。
手術前処置
手術前の処置はこの2つです。
- 手術部位の毛刈り
- 点滴確保
手術部位を刈る時猫は結構嫌がる場合がありますが、お腹の毛を綺麗に刈ります。
また、点滴は基本的に前肢に確保することがほとんどです。
避妊手術開始!
どの病院もお昼の間に手術します。
だいたい、12時半から13時くらいに始まることがほとんどです。
家で猫ちゃんに「頑張れ!」と念をおくってあげてくださいね。
手術の流れはこんな感じです。
- 点滴から麻酔を入れる
- 気管挿管
- 手術台にのせて手術準備(あとではんぺんの写真をのせますね)
- 開腹し、卵を摘出
- 縫合
- 麻酔を止め自発呼吸を待つ
- 猫ちゃんが起きたらお部屋に移動
すごい大変そう!と思うかもしれませんが、だいたいここまで1時間程度で終わります。
開腹して麻酔を止めるまでは大体30分かかるかな?っていうくらいです。
傷口も小さいですし、大きくなると傷はほとんどわからなくなるので安心してくださいね。
1日動物病院にお泊り
メスの場合、開腹手術しているので1日状態を診るためにお泊りします。
オスの場合は当日帰宅できることがほとんどです。
麻酔から覚醒をしたら、お水が飲めるかチェックし問題がなければご飯をあげます。
お腹の傷口を舐めないように、エリザベスカラーや腹帯は必須です。
エリザベスカラーがストレスでなかなかご飯を食べない猫も多いので注意が必要です。
抜糸
大体1週間から2週間で抜糸します。
動物病院によっては、溶ける糸を使っていて抜糸不要の場合もあります。
我が家の猫【はんぺん】が避妊手術したときの話
では、実際に我が家の猫【はんぺん】が手術したときの話をご紹介します。
はんぺんは、専門学校時代の友人が働いている動物病院で避妊手術を受けました。
しかも自分の猫の手術に立ち会えるという貴重な経験させて頂きました。
寝てたから記憶はないけどね。
手術の役回りはこんな感じです。
- 獣医さん
- 友人【器具だし&助手】
- 私【麻酔】
私が働いていた病院は看護士が常に5人はいましたが、友人が働いている病院は当時獣医1人と友人【動物看護士】のみ。
本当に尊敬します。
麻酔で眠っている愛猫【はんぺん】の記念撮影
動物病院の手術のなかで避妊手術と去勢手術は一番多い手術といえます。
そのため基本手術も和やかな雰囲気で始まりました。
その時の記念撮影がこちら。(見たくない方はスクロールを)
これは麻酔をかけて消毒している時の写真です。
舌についているのは酸素飽和度(SPO2)を測る機械です。
気管挿管の管はその子に合ったサイズのものを入れます。
この状態から、約20分後には終わっていました。
手術の時は、麻酔の担当が心拍などをモニターで確認しながら獣医さんに報告をし、麻酔濃度や酸素濃度を都度調整しています。
写真が見にくいかもしれませんが、傷口はこの程度です。
多頭飼いの場合、エリザベスカラーしている猫を、他の猫が威嚇したり怖がったりする場合がありますので周りの様子もみてあげてくださいね。
避妊手術のメリットってある?
そもそも、避妊手術のメリットとデメリットがあるのはご存じですか?
避妊手術のメリットとデメリットをまとめましたので、今後避妊手術するかの判断材料にしてくださいね。
- 万が一家から出ても赤ちゃんを妊娠しない
- 子宮蓄膿症の予防ができる
- 乳腺腫瘍の予防ができる
- 性格が穏やかになる場合がある
- 太りやすい
- 赤ちゃんを産ませたい場合、妊娠できない
避妊手術すると、ホルモンバランスの崩れで、気をつけていてもかなり太りやくなります。
我が家のはんぺんは、避妊手術後かなり太りました。
ででん!!
ご飯をかなり減らしていても、ここまで大きくなりました。
今どうダイエットをしするか模索しています。
子供を産ませる予定がないなら避妊手術を検討しよう
今回は愛猫の避妊手術を悩んでいる方にイメージしてもらいやすいよう、猫の避妊手術の流れを紹介しました。
手術と聞くと怖いイメージを持ちがちですが、1泊のお泊まり手術は終わり手術時間も30分程度の簡単なものです。
手術することで、今後なり得る病気も予防できますので、是非検討してくださいね。
猫は比較的、簡単に赤ちゃんができます。
しかも、1回で何頭も産まれます。
将来の愛猫と、産まれる予定でなかった命が不幸にならないためにも、動物病院へ避妊手術の相談にいってくれると嬉しいです!
最後まで読んでくれてありがとう!